毎年、ギョウジャニンニクとイヌサフランを間違えて食べてしまい、死亡する事故が発生しています。
見た目もよく似ているイヌサフランには毒性があり、食べると死に至るそうです。
一体どのような違いがあるのでしょうか?
ギョウジャニンニクとは
ギョウジャニンニクとは、ヨーロッパ原産のネギ属の多年草で、北海道や奈良にかけて、高山地帯の針葉樹林や混合樹林帯の湿地帯に群生しており、”キトピロ”や”ヤマビル”、”ヤマニンニク”とも呼ばれており、北海道では”アイヌネギ”と呼ばれることもあります。
長さ2~30センチで、強いニンニク臭を放ち、土中にらっきょうに似た実をつけます。
名前の由来は山ごもりの修験道の行者がたべ、滋養が付きすぎて修行にならないため、禁じられたから、ともいわれています。
5月上旬から中旬にかけて山菜として知られ、醤油漬けやおひたし、餃子などにして食べられています。
間違いやすいイヌサフランとは
出典:東京都薬用植物園
イヌサフランとは、ヨーロッパ中南部から北アフリカ原産の”イヌサフラン科”の植物です。
かつてユリ科に分類されていたそうですが、現在はイヌサフラン科となっています。
イヌサフランは痛風薬に利用されていますが、他に”コルヒチン”という物質が含まれており、誤って摂取すると、下痢や嘔吐、皮膚の知覚麻痺、呼吸困難を発症し、重篤の場合は死亡することもあります。
また、園芸用に品種改良したもので、”コルチカム”というものがあります。
これは、球根から育て鑑賞するものですが、犬が球根を食べて死亡した例があるそうです。
ギョウジャニンニクとイヌサフランの見分け方
両者の決定的な違いは、臭いです。
ニンニクと名がつくほどですので、独特な臭いがします。
一方、イヌサフランは無臭です。
臭いで見分けのが一番確実です。
また、球根の形も決定的に違います。
ギョウジャニンニクは細長く、みょうがのような形をしています。
イヌサフランの球根は丸くゴツゴツしているのが特徴です。
葉っぱにも違いがあります。
ギョウジャニンニクの葉は、先が丸い感じになっています。
イヌサフランは先が尖っています。
ギョウジャニンニクの美味しい食べ方3選
山菜の王様と呼ばれる、春の山菜の行者にんにくは、春先だけしか食べられない貴重な珍味です。
美味しいだけでなく、栄養価ではビタミンが豊富で、疲労回復や動脈硬化予防生活習慣病予防、インフルエンザ抑制抗菌作用などいいこと尽くめの食材です。
どのような食べ方が一番美味しいのか、レシピを探してきました。
行者ニンニク醤油漬け
やはり醤油漬けが鉄板のようです。
作り方も簡単で、行者にんにくさえ手に入れば、醤油とお酒で作れます。
参考URL:祖母直伝!三代伝わる行者ニンニク醤油漬け
行者にんにくのおひたし
行者にんにくのおひたしで、こちらも鉄板です。
行者にんにくがない時はニラで作ってみて♪
参考URL:おばあちゃんの味♪行者にんにくのおひたし
行者ニンニク天ぷら
行者にんにくの天ぷらです。
山菜といえば天ぷらが多いかと思いますが、シンプルに美味しくいただけます。
参考URL:失敗なくからっと揚がる行者ニンニク天ぷら
まとめ
山菜取りには、毒草と見分けるスキルが必要です。
うっかり誤食して死んでしまったら元も子もありません。
食べてしまった場合はすぐに吐き出し、病院に行かれることをオススメします。
行者にんにく自体は、一度食べると癖になる美味しさがありますので、是非スーパーや道の駅などで見かけたらお試しください!