薬局の水道申請業務

こんにちはNANAMIです。

最近花粉がひどいことになってますね。

私はブタクサ花粉がアレルギーなので結構くしゃぐしゃになります・・・(;´Д`)

 

さて、今回は調剤薬局の水道申請業務になります。

そこまで規模のでかい物件ではありませんが、直結給水なので流量計算をしてメーター口径を決めていく形になります。

さらに今回は掘削申請も伴いますので、そちらも併せて解説していきます。

 

まずは申請に必要なポイントを押さえておきます。

  1. 今回必要なメーター口径を選定していく
  2. 新しく引込工事をする

1について考察

まずは一番気になるメーターの口径ですが、これは毎回水道局の基準で計算をすると割と大き目の口径になりがちです。

下手をするとΦ40のメーターになってしまったりします。

 

Φ40のメーターで何かいけないの?と言われると、県水の場合はΦ40のメーターを新設するには加入金が80万円ほどかかります。

とんでもない金額になってしまいますので、なんとしてもΦ25以下に抑えたいところです。

クライアントに確認したところ、Φ20のメーターにしてほしいとのことですので、なんとかうまく計算をしてΦ20に収まるようにしていきます。

2について考察

メーター口径が決まったら、それに合った口径で取出しできるように設計していきます。

また、掘削許可は時間がかかるのですが、年度末の関係もあって今から申請しても許可は4月以降になってしまいます。

これはどうにもならない問題ですので、お施主様とクライアントに説明をして納得してもらうしかありません。

捺印書類関係

次に捺印書類を用意していきます。

直結店舗の申請でネックなのは受水槽念書です。

ただ、調剤薬局自体は受水槽設置義務のある店舗ではありませんが、念のため用意していきます。

不要なら完成後に返却すればいいことですので。

  1. 給水装置工事申込書・給水装置工事施工承認申請書
  2. 床下配管念書
  3. 維持管理念書(念のため)
  4. 受水槽念書(念のため)

申請をしたあとに連絡がきて、「やはり必要なのでもらってきてください」と言うのはよくある話です。

その都度捺印依頼をかけるのはお施主様に迷惑がかかるだけでなく、許可自体も遅くなってしまいます。

先に想定しておくことがベストです。

 

さらに、この時点で排水設備申請書類も用意すると並行して作業ができますので、併せて依頼しましょう。

申請図面の描き方

申請図を描いていきます。

今回はさほど規模がでかくはありませんので、平面図・立面図と流量計算、水理計算をしっかりやっておけば問題ありません。

 

計画水量については参考となる資料がなく、何を根拠に1日に使用する水量を算出するか悩みどころです。

県水の施工基準には調剤薬局の資料がありません。

病院も大学病院並みの資料しかありません。

 

そこで、千葉県でだしている業態別使用水量基準を応用しました。

業態別使用水量基準の改正について

こちらの『診療所B(入院に必要な施設のないもの)』を根拠にします。

医療関係でこれより最低のものがないので、同等として計算していきます。

 

あとは器具を洗出し流量計算をして、計算結果に基づいて水理計算をしていけば完成です。

図面を公開しますので、参考にしてください。

調剤薬局水道申請サンプル

クリニックモール

最近は他の業者さんからの紹介で申請の依頼が結構来ます。

もちろん固定で仕事を依頼していただける業者もありますが、私はその中でも規模の大きいものを担当していますので、厄介な申請が多いんですね。

でもそれだけ実力も実績もつきますし、戸建てと違ってマンネリしませんし楽しんでできます(笑)

 

さて、今回はクリニックモールを作るということで、その水道申請をやっていこうと思います。

モールということで、複合施設ですね。

相模原は県水エリアですので、商業施設は原則受水槽と言われますが直結給水を希望されてますので、まずはその説明をして納得してもらう必要があります。

 

ではまず依頼内容を整理します。

  1. 引込管を新しくすること
  2. 直結給水で各店舗にΦ25のメーターがほしいこと
  3. 店舗主が決まってないので、各店舗一時用の状態で竣工させたい

主だった内容は3点です。

 

1について考察

既設管はVLGPΦ40でしたので、これをSUSΦ50にしたいということ。

せっかくの新築ですのでSUSにしたいところですよね。

これはおそらく問題ないでしょう。

2について考察

こちらはまだ店舗の内容が確定してない状態ですから、『このくらいの器具がつく』という予定で流量計算をして、Φ25のメーターをもらう他ないでしょう。

しかし実際にそのような実績はないので、申請してみないとなんとも言えません・・・。

3について考察

1栓竣工というのも経験がないのですが、工事用とすれば問題なく審査は通りそうです。

今後必ずしもすべての店舗が同時に改装することはないでしょうから。

※水道営業所に確認したところ、このような場合は工事用にしなくても問題ないそうです。

捺印書類関係

今回はちょっと書類が多めです。

同じような申請をする場合は参考にしてください。

  1. 給水装置工事申込書・給水装置工事施工承認申請書
  2. 床下配管念書
  3. 維持管理念書
  4. 改造念書
  5. 給水目的変更届

こんな具合です。

給水目的変更届は既設メーターで一時用を申請している場合に必要です。

今回はすでに工事用の申請をしてありましたので、仮設から営業用に目的変更を行います。

改造念書とは、『本工事の際は改造申請を出します』という念書です。

 

お施主様の捺印が必要ない書類一覧もピックアップしておきますので、参考にしてください。

  1. 道路掘削占用許可
  2. 建築確認済書
  3. 道路復旧舗装工事施工条件承諾書

開発の場合は開発許可を添付します。

申請図面の描き方

今回は複数店舗なので、連合形式で申請を出します。

親栓番を一番奥一番遠い店舗にして設計していきます。

一番引き込み側に近いのは最終的に共用栓等になります。

 

また、予定水量と流量計算をΦ25のメーターに合わせて計算をします。

県水の場合はΦ25は26.6リットル/min以上になるよう流量を計算していきます。

ここの数字を合わせないとΦ25のメーターが出ませんので注意が必要です。

 

連合申請の場合はメーター毎に申請が必要ですので、5件であれば5枚必要です。

念書等の捺印書類も申請書の分だけ必要です。

共用栓は共同住宅ではないので、免除できませんので注意してください。

 

サンプルで共用栓の図面を公開します。

連合の形がイメージしやすいと思いますので参考にしてください。

相模原市クリニックモール申請図面サンプル

老人ホームの水道申請

さて、去年に続き老人ホーム案件がまたやってまいりました。

老人ホームは平成26年7月に建築基準法改正により、地下室の容積率規制緩和がなされたことによってさらに需要が高まっています。

エレベーターや地下室は1/3を限度に容積率に算入しないということです。

空調などの設備機械室を地下に設ければ、その分スペースを確保できるのでありがたいですね♪

 

そして、老人ホームにネックなスプリンクラーの申請問題です。

いつもお付き合いしている業者さんの紹介で依頼に来られました。

口コミってありがたいですね(笑)

申請の進め方

まず相手は水道業者ではなく、消防設備業者さんなので、申請から許可までの流れを説明します。

今回は、新築ではなく、既存建物を改装して老人ホームにするということなので、ポイントを絞って説明していきましょう。

  1. スプリンクラーはΦ40以上の口径が必要なこと
  2. 既存管の口径によっては掘削工事が必要なこと
  3. メーターΦ40になるので、加入金が94.5万円かかること

やはり、金銭的な部分は先に告げておきませんと、金額が確定してしまってからでは赤字工事になってしまう可能性があります。

さらに、掘削工事ではカラー舗装の有無などでライン工が高額になることも告げました。

相模原はカラー舗装が多く、あれが以上に高額です。

 

必要書類

次に必要書類を用意します。

申請は法人名義とのことですので、いったん建築確認済証を確認して書類を作成していきます。

用意する書類一覧です。

  1. 給水装置工事申込書・給水装置工事
  2. 受水槽念書
  3. 床下配管念書
  4. 水道連結型スプリンクラー設備設置に係る誓約書
  5. 所有者変更届
  6. 給水目的変更届
  7. 水道利用加入金免除申請書
  8. 給水装置に係る情報の提供請求書

以上が必要書類です。

水道利用加入金免除申請書とは、その土地に水道利用の権利が保留されている場合に、新たな加入金に充当することができる書類です。

今回はΦ40メーターに増径しますので、いくらか加入金が安くなるということです。

さらに、既設建物の改装ですから『給水装置に係る情報の提供請求書』で既設管の情報を把握し、図面に落としていきます。

 

次に、その他の必要書類です。

  1. 建築確認済証
  2. 給水装置工事に伴う道路復旧舗装工事施行条件承諾書
  3. 道路占用許可書
  4. 消防設備士による水理計算書
  5. 給水主任技術者による水理計算書

などを添付します。

 申請図面の描き方

まず、既設管の情報を落としていき、どのようにしてΦ40のメーターを設置できるか施工サイドと打ち合わせを行い、そこから取出し位置を決めていきます。

宅内側とスプリンクラー側に分岐させ、スプリンクラーの分岐直後に逆止弁を設置します。

スプリンクラー側に逆止弁は絶対必須になりますので、必ず施工サイドにも周知させます。

最悪検査に受からずやり直しになります。

 

スプリンクラーは通常1Fと2Fに分岐していくと思いますが、それぞれ管末をトイレや洗濯水栓に結びます。

管末止にすると死水になりますので、これだと許可はおりません。

 

図面のアイているスペースにスプリンクラーの詳細を書き込みます。

詳細項目

などの詳細が必要ですので、消防設備士にカタログや承認図をもらいましょう。

水理計算

通常消防設備士がスプリンクラーの水理計算を行いますが、頼まれる場合もあります。

最大放水量は4個同時で60リットル/minですので、2F一番奥から60リットル/minで計算すればいいだけです。

スプリンクラー用の水理計算は消防設備士に渡して、消防署の許可をもらい、それを水道営業所に提出すれば申請自体は問題ありません。

まとめ

スプリンクラーの申請は前回同様書類や確認事項が多く、うまく連携しないとつまずいてしまいます。

しかし、意外とよくわかっていない消防設備士もいますので、需要がありおすすめのジャンルです。

ぜひ県水のスプリンクラー申請の参考にしてみてください。

 

相模原市スプリンクラーサンプル

国道掘削申請

今回は非常にヤバイ案件です。

国道掘削なんてまず手続きだけでとんでもなく時間がかかりますし、打ち合わせも大変です。

この私にもついに国道案件が来てしまいました・・・(´;ω;`)

 

まず申請内容を整理していきます。

  1. 工事用の申請をする
  2. 国道掘削をして取出しをする
  3. 工事用の後マンション申請をするのに水圧調査をしておく

先に準備しておくこと

先に図面を書く前に水圧調査を出しておきましょう。

水圧調査の回答が下りるまでに工事用の図面をサラサラっと描いておきます。

横浜市の工事用の申請図面は簡単で大丈夫ですので、時間をかけずに描いておきます。

掘削図面は後に説明しますので、先に捺印書類を用意して捺印依頼をお施主様にかけておきましょう。

捺印書類関係

水圧調査は若干時間がかかるので、先に捺印書類を用意します。

以下リストをピックアップしていきます。

  1. 給水装置工事申込書
  2. 使用予定水量申請書
  3. 建築確認済証未提出に係る届出書
  4. 道路掘削跡路面復旧工事履行誓約書
  5. 道路占用手続き委任書

工事用ですので、意外と少ないです。

この時点で建築確認済書がもらえている場合は3の建築確認済証未提出に係る届出書は不要です。

国道掘削と言えど、掘削の書類は通常と変わりませんので、今の段階では通常掘削と同じように準備していきます。

捺印不要書類

お施主様の捺印不要書類もピックアップしていきます。

  1. 給水申込書
  2. 道路掘削申請手続き申込書
  3. 道路掘削跡路面復旧工事施工者確認書

以上が必要書類になります。

掘削図面

次に掘削図面を描いていきます。

まず、埋設物の調査を徹底的に行います。

 

下水、雨水はもちろん、ガス・電気・NTTに至るまですべてを調査していきます。

下水、雨水は土木事務所へ、ガスは東京ガスにFAXで照会をかけていきます。

NTTはネットで調査が可能です。

埋設物調査・確認・工事立会お申込み

 

東京電力はクソ生意気なことに直接調査に行かなければ資料開示してくれません。

おまけに埋設物があるかないかの回答すらFAXや電話でも回答してくれません。

本当に東電だけは嫌いです(´・ω・`)

図面に落としていく

一通りの調査が終わりましたら、かき集めた情報を図面に落とし込んでいきます。

そしてすべての埋設物に占用位置と土被りの情報を平面図と、断面図に書き込んでいきます。

 

また、他埋設物から30cmの離れが必ず必要です。

この離れが確保できないと許可が下りませんので、現場監督と相談しながら工法を確認していきましょう。

申請と違う掘削になるとめちゃくちゃ怒られますので、綿密に計画する必要があります。

 

最後に、埋設物にそれぞれ色付けをすれば完成になります。

これで色分けは大丈夫です。

サンプル図面を公開しますので、参考にしてください。

横浜市国道掘削サンプル

GXとは

さて、順調に職場にも馴染んできて、仕事もサクサク進んでおります。

とりあえず、だいたい図面も出来上がったわけで、掘削図面を書きだしたところGXΦ75の配管図が描けない!

社長も忙しそうだ・・・

ってことで勉強しよう!

色々情報を集めていると、どうやらyoutubeにダグタイル鋳鉄管の施工例が動画であるとのこと。

よくわからないのは切管した後の差込口を作るとか作らないとか、特殊管にはライナーを入れるとか入れないとか・・・┐(´д`)┌

全然さっぱりわからん(笑)

とにかく適当に描いて出してしまって、なにか言われたら修正する方向で!

行き当たりばったり感満載だけど、結局管割図は給水課では審査できないらしく、工務課に頼るみたいなので申請時にはとやかく言われないだろう(

さっさと申請しないと、クライアントは大手だから後で急がされると面倒なので書類を整えてしまいましょう!

現地調査

そして道路の現況写真とか撮りに行ったところこれはかなりな県道だ!(笑)

こんな県道横断で行けるのだろうか・・・

ってか県道横断の掘削なんて初めて申請するからかなり不安(´・ω・`)

県道だけど、市管理みたいだったので念のため市役所の道路課に相談に行ってきました。

病院道路写真

病院道路写真

病院道路写真2

病院道路写真2

一番気になったのは中央分離帯の掘削方法。

これは分離帯切断数量を書けばよとのこと。

例:中央分離帯切断 L=2.4(4枚分)

各市町村でやり方がちがうので、あくまで藤沢市はってことで。

 

後は植樹でしょうか。

枯れ果てた芝生だからどうでもいいと思うけど・・・

これは公園課で確認するようにと( •̀ㅁ•́;)メンドクセッ

公園課には強気で!

「現況復旧でいいよね!ね!」

オッケーだそうです(

こんな感じでサクッと調査を終わらせ材料を整えます。

結構大変です(;´Д`)

必要書類

今回は受水槽なので、捺印書類は少ないです。

申請書くらいでしょうか。

下水の申請があるので、そちらのほうがかなりあると思いますが、そちらはまた後日にしておきます♪

とにかく今は図面を完成させることが優先です。

この規模で4F建てなのがなかなか厄介ではありますが(笑)

申請にはもう少し掛かりそうですね・・・。

次の案件

さて、いつまでも一つの案件ばかりやっていられるわけではありません。

次の案件がすでに待ち構えてます。

どうやら老人ホームらしいです。

まだ未知の領域の申請が来ましたが、何やら訳ありな御様子。

さっさと病院を終わらせて次の案件の資料を確認していこうと思います(笑)